食欲について ②(2021/7/31)
お客様から「食べない」ことのお問い合わせがとても多いです。
以前にもそのことについて書いた記事がありますのでよければ見てください。
犬や猫が食欲がないのには大きく分けて2つの理由があります。
一つ目はは体調が悪い時です。
胃腸を空っぽにすることで毎日は食べたの物の消化吸収に使っていたエネルギーを身体の痛んだ部分の修復に向けます。
体調の悪い時がほとんどですので飼い主さんはますます心配になりますが、そんな時こそ「何も食べない」ことがとても重要です。
朝、食欲がないと感じたらその日は丸一日水以外は何も与えません。
そして翌朝いつもの半分の量の食事を出してあげてください。
それでも食べない時はさらにもう一日同じことをします。
通常はそれで食欲が戻ってきますし、体調も良くなります。
もう一つは身体が必要としなくなった時です。
成長期の犬や猫は2種類エネルギーを必要とします。
成長のためのエネルギーと維持のためのエネルギーです。
生後7~8ヶ月くらいまでは成長のために必要なエネルギーを摂るために食べる量も多くなりますが、成長に伴って成長のためのエネルギーの必要な割合が少なくなってきます。
そのためにある時期から食欲が少なくなりますが、それは「食欲が落ちた」のではなく、「食欲が落ち着いた」ということです。
次に食欲が落ち着くのは高齢になってきたときです。
基礎代謝が低下して活動量も減るために必要なエネルギーも少なくなり、食欲が落ち着いてきます。
よく聞くことに、「好き嫌いができて嫌いなものは食べない」ということがあります。
多少はそういうこともあるのかもしれませんが、多くは身体が必要としていない場合です。
好き嫌いではなく食べる必要がないはずなのに飼い主さんが心配して美味しいものや普段食べていない変わったものを出すことで思わず食べてしまうということです。
かえって健康を害することが多いので注意してください。
食べさせることだけが愛情ではなく、健康で長生きするためには犬や猫たちの自然な流れを理解してあげることも必要です。
「食べない時は食べさせない」、健康のためには重要なことです。
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