しつけ ⑨ 噛む犬 (2009/10/29)
つい最近、4歳児が犬にかみ殺されるという痛ましい事件がありました。
飼い主ではありませんが、自分の管理していた犬が自分のお孫さんを・・・です。
犬を飼ったことのない人から見れば、「やっぱり、犬や。怖い!!」となりますし、犬を飼っている人から見れば、「管理不足で、飼い主の責任」となり、しつけを心がけている人からは、「ちゃんとしつけしていないから」ということになると思います。
ですが、充分にしつけられている犬でも、状況が揃えば、同じ事件を起こしてしまう可能性は充分にあります。
単純に、管理やしつけの面だけで済まされない大きな意味を持った出来事です。
しつけ教室などだけでなく、もっと根本的な部分から、『犬』という動物を理解し、適切な扱いについて学べる機会があれば良いのですが、現状では、とても少ない、というか殆どないように思います。
「うちの犬は噛まない」というのは「噛まない状況なら噛まない」だけということを知っておいてください。
犬種的なことや生まれ持った気質も大きな要素ですが、オヤツと交換条件で色々な芸を覚えさせるだけではなく、その犬の持っている気質をよく知り、最悪の事態だけは避けられるように人との関わりを大切に考えてしつけてください。
抽象的な表現になってしまいますが、「しつけする」、「教える」よりも、「育てる」という意識でしつけてあげてください。
その上で、犬という動物の気質も理解しておいてください。
それでも、100%ではありません。
特別に訓練すれば、どんな状況でも安全な子にすることは出来ますが、それには、超一流の訓練技術が必要です。
通常は、状況によっては何が起こるかわからないということは、忘れないでください。
噛みついた犬を管理していた祖母の方の胸中を思うと、やりきれない気持ち、いたたまれない気持ちになります。
亡くなったお孫さんのご冥福をお祈りするとともに、祖母の方も、とてもお辛いとは思いますが、少しでも前を向いて欲しいと心から願います。
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