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しつけ ⑪ 噛み癖 (2014/6/20)

 噛み癖とはいっても、『噛むことが癖になっている』のではなく、噛みつくことで自分の要求を通したり、嫌なことを避けることが習慣になっていることがほとんどです。
残念なのは、飼い主さんはその後もずっと同じ悩みを抱えていて、むしろ以前よりも酷くなっているケースが多いことです。

 原因としてよく「アルファシンドローム」と言われていますが、実際にはそんなケースはほとんどありません。
単に『わがまま』なだけのことが多いです。
 最初はちょっと嫌なことがあった時に、軽く歯を当てたり、唸ったりするだけだったのが、そのことによって嫌なことが避けられた場合、次からも同じように、また、さらに激しく噛んだりするようになるんです。

 そうならないようにするには、飼い主さんが自分の言葉、行動に責任を持つことです。
例えばブラッシングをするのなら、どんなに嫌がっても必ずやり遂げてください。
ちゃんと出来なくても良いですから、出来たふりをして、褒めてあげてください。

 また、毎日の生活の中で飼い主さんを中心に過ごすことも重要なことです。
例えば、ワンちゃんが寝ている時、その傍を通るのに邪魔になった場合は飼い主さんがよけずにワンちゃんを動かして通るように心がけてください。
 気持ちよくくつろいでいる時などは可哀そうに思いますが、人間社会の中で生活していくワンちゃんにとってはとても重要なことです。

 散歩の時は飼い主さんが主導を取って散歩するようにしてください。
ワンちゃんがいつもの散歩コースの通りに進もうとしている時にわざと違うコースを通ったり、飼い主さんが決めた自由にニオイを嗅いだりしても良い場所までは、道端のニオイも嗅がさないことも重要なことだと思います。

 あと、いつも言っていることですが、散歩は充分に行ってあげてください。
若い子の場合は散歩だけでは充分に満足できないことも多いので、犬の本能を満足させてあげられるような色々な遊びも取り入れてあげてください。

 人間社会の中で生活することを考えた上でストレスを溜めないようにすること、どのようなことでも飼い主さんが主導を取ることを心がけてください。

 

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