アレルギーについて ③ 必須脂肪酸 (2004/10/19)
アレルギーなどの、皮膚疾患のご相談をいただいた時は、まず最初に、食事を変えていただくことをお願いしています。
それで、だいたい8割くらいの子が改善されます。
原因として、通常一番多いのは、フードやおやつに含まれている防腐剤などの添加物や、ワクチン、ノミ取り薬などに反応して、皮膚の悪くなっている子です。
そんな場合は、防腐剤など、添加物の含まれていない食事に変えてあげることで、殆ど解決できます。
それにプラスして、ビタミン・ミネラルを与えれば、さらに効果が現れます。
その場合、症状の酷い子には、サプリメントを使用しますが、そうでなければ、野菜(ハーブ)類などを混ぜて与えることをお奨めしています。
抽出成分のサプリメントを与えるよりも、自然なバランスで、完全に消化できる形で摂り入れるのが理想だと思います。
また、アレルギーのワンちゃんで多いのが、獣医さんで処方されたアレルギー用のフードを食べさせても、さらに悪くなってしまったり、全く改善されずに、"IgE値検査"というアレルギーの検査をして、その結果に陽性反応の出ていないフードを探しておられる場合です。
この除去食(IgE値の高い食材を省いた食事)での対応は、栄養バランスを崩してしまうことになりますし、別の食材に対してアレルギー反応を起こす原因にもなってしまいます。
人間のアレルギーの治療の場合には、単純な除去食療法は危険だと言われていますし、そのような治療は殆ど行われていません。
それでも、獣医さんの施すアレルギー治療には、今でも主流として行なわれているようですが、出来れば止めてください。
アレルギー検査の結果にとらわれずに、根本的な体質改善を考えてあげてください。
最新の研究成果では、ビオチン(ビタミンH)の不足が大きな原因として取り上げられています。
ビオチンが不足することで、体内で、アレルギーが起こる一連の流れ(リノール酸→ガンマリノレン酸→アラキドン酸→プロスタグランジン→発病)が起こります。
もっと掘り下げていくと、ちょっと難しくなりますので、それは省きますが、ビオチンは、腸内で分泌されるのですが、腸内環境が乱れたり、リノール酸を多く取りすぎると、ビオチンの分泌を阻害します。
場合によっては、サプリメントでビオチンを与えてあげることが有効なこともあります。
リノール酸というのは、必須脂肪酸の一種で、動物が自分の身体では分泌できないもので、食べ物から摂る必要のあるものですが、過剰摂取することで、アレルギーの大きな原因になってしまいます。動物性脂肪や、一般の野菜類などにも含まれていて、通常は不足することは殆どありません。
また、アルファリノレン酸(Ω3)を与えれば、リノール酸のアレルギー作用を抑制する働きをします。
アレルギーの子には、リノール酸を与えすぎないことと、アルファリノレン酸(Ω3)を多く与えてあげることが重要です。
あと、動物性油脂などと原材料表示されているペットフードは、気を付けてください。
アルファリノレン酸も必須脂肪酸で、食べ物として摂取する必要のある物ですが、通常の食べ物には、殆ど含まれていません。そのアルファリノレン酸を最も多く含んでいて、尚且つリノール酸の含有の少ない物は、フラックスシード(亜麻の種)です。
手作りの食事を与えていても、突然アレルギー反応を起こす子もいます。
その大きな原因のひとつにも、リノール酸(Ω6)の摂取量に対する、アルファリノレン酸の摂取が少ないことがあります。
手作り食の場合にも、フラックスシードを混ぜて与えてください。
アレルギーの改善のためには、まず、必須脂肪酸のアルファリノレン酸(Ω3)を与えることと、それと同時に、腸内環境を整えることも考えてあげてください。
詳しくは、お問合せください。
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