歯と歯茎の健康のために

　まずは防腐剤などの一切入っていない自然な食事を与えること、充分な水分を摂ること、オシッコは我慢させないでドンドンできる環境にしてあげてください。
また、一日のうちで、楽しい気持ちで緊張する場面と心からリラックスできる時間も作ってあげてください。
　その上での対応です。

　歯周病などの予防・改善のための対策としては、「歯磨き」、「酵素」、「噛む」、「ケア用品」があります。

◆毎日のハミガキが最も効果的です。
　特にブラシなどは使わなくても、ガーゼなどで拭いてあげても良いです。
嫌がることが多いですので、最初は歯を触ることから初めて少しずつハミガキに慣らしてください。
使いやすい道具として指にはめるタイプのブラシ、”オクチブラシ”や使い捨てタイプの”オクチブラシ　ぴたポイ”がおすすめです。

◆野生動物の場合、獲物を食べることで口の中は酵素が充分にある状態になり、そのために歯石ができにくくなっています。
サプリメントとして酵素を摂り入れることもおすすめです。

◆固い目のものなどを噛むことで、歯の掃除になることと、唾液の分泌が多くなり、歯周病のできにくい口内環境になります。
長時間噛めるようなおやつもおすすめです。
　ハミガキガム等

◆また、リンゴを齧れば食物繊維の歯磨き効果と口の中のPHを酸性にしますので、歯石が出来難くなります。
1/8～1/4くらいを皮ごと食べさせてみてください。

◆どうしてもハミガキできない子には、水に混ぜるだけでも使える
　ハーバルプロポリススプレー
　マウスクリーナーゼロ
　ティースクリーン　ジェル
　ハミガキサプリ

◆ビタミンKには歯茎の炎症を抑える作用があります。ビタミンKは青汁の原料になる野菜に多く含まれています。

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　　『歯のケアについて』

　歯のトラブルといえば“虫歯”が思い浮かぶと思いますが、犬猫は虫歯にはほとんどなりません。
　人間の口腔内は弱酸性ですが、犬猫の口腔内はアルカリ性で、アルカリ性は虫歯菌が繁殖しにくいとされています。
　また、歯の形が人間と全然違うのはみなさんもご存知のことと思いますが、犬猫の歯はとがった形で、歯の間に隙間があり、菌がたまりにくくなっています。

　それでも、まれに、虫歯になってしまう子がいるようです。
その原因としては、人間の口との接触で虫歯菌が移ってしまい、歯に食べかすが付着した場合に菌を繁殖させてしまうケースが多いようです。
　愛情表現でキスをするのは、虫歯にしてしまうことになるかもしれないので気をつけてあげてください。

　虫歯にはなりにくいですが、３歳以上の約８割が歯周病にかかっているといわれています。
歯周病とは、歯垢の中の細菌で歯周組織に炎症を引き起こす病気です。
　歯垢にはたくさんの細菌が含まれていて、放置すると石灰化して歯石になります。
歯石になると、歯の表面が凹凸になるため、より歯垢が付きやすい環境にしてしまいます。
約３～５日と人間より早いスピードで歯垢が歯石に変わります。

　歯垢は歯磨きで落とすことが出来ますが、歯石は歯磨きで落とすことができません。
歯垢・歯石が蓄積すると歯肉に炎症が起こる“歯肉炎”になります。
歯肉炎がさらに進むと、炎症、腐敗物から口臭がし、痛みも感じる“歯周炎”になってしまいます。
　また、膿が溜まってしまう“歯槽膿漏”になり、きつい口臭、歯茎の腫れ、出血、歯が抜けるなどを引き起こしてしまいます。
　もっとひどい症状としては、目の下など皮膚の外側、口腔内に穴が開いたり、下あごの骨が溶けていくこともあります。

　歯周病は、全身の疾患の原因になることもあります。
　口腔の血管は心臓などの臓器と繋がっています。
　歯垢の細菌が全身の血液に入り込んで、心臓や肺、肝臓、腎臓に影響を与える可能性があります。

　ＨＡＣでも、口臭がひどい子、歯茎が腫れて痛がってる子、膿が溜まって皮膚の外側に貫通してる子、歯石が原因で異常な鼻水、咳が止まらない子を見てきました。

　歯垢が付く前に歯磨きをしてあげることが大切です。
　「嫌がるから・・・」「また今度・・・」と後回しにすることがいろいろなトラブルになってしまいます。
　ただ、最初に無理強いして歯磨きをすると、飼い主さんもワンちゃんネコちゃんも苦痛になり続きません。

　まずは、褒めながら口周りを触る練習から始めてください。

　また、歯石が付いたら病院で取るという方法がありますが、その方法では、歯の表面のエナメル質（表面のつるつるした部分）も一緒に取れてしまいます。
　エナメル質は再生しません。エナメル質がなくなると表面がザラザラになって、ますます歯垢や歯石が付きやすくなるんです。
　あまりにひどい場合は、獣医さんにお任せすることもひとつの方法ですが、その後のケア、対策を考えた上で行ってください。

何か疑問や対応の分かり難い時は、当ショップでもよろしければ、どのようなことでも遠慮なくお問い合わせください。